みなさんこんにちは😊よっしーです!
前回記事の「水撃ポンプ6号機」ですが、実はもう完成していまして、大変調子よく運転しています。
少し前にYouTubeで見ちゃったよ!
という方は、同じような内容を書きますのでご了承下さい。
目次
排水弁がダブルでもシングルでも使える
水撃ポンプ5号機の排水弁を2つにしただけの6号機。
5号機についてはこちら↓
排水弁のメンテナンスがしやすいように、塩ビパイプの「掃除口」を使って作っています。この掃除口はねじ込み式で、つけ外しが可能です。また、加工前はねじ式の蓋をつけたり外したりできるように作られています。つまり、片方の排水弁を外して掃除口の蓋をしてしまえば、排水弁1つのポンプとしても運転可能で、2つとも蓋をしてしまえば、ポンプを止めておく事も可能です。
今までは排水弁が故障したら一度ポンプを止めていましたが、これからは排水弁の修理中は1つの排水弁で運転し、修理が終わったら2つに戻すということが可能になります。
またこの構造は、「排水弁の数が揚水量等にどのように関係してくるか」を調べるためにはもってこいです。
排水弁を2つにするだけで、実用的にも実験用としてもより優れたポンプとなりました。
排水弁の数が2倍だと1つあたりの排水量は2分の1
排水の出口が2つに分かれるので、1つあたりの排水弁から流れ出す水の量は半分になります。このことは色々と良い影響をもたらします。
1つ目は、排水弁の損傷が少ないという事です。排水量が減るということは、水撃時の衝撃がその分和らげられるということです。排水弁のゴム部は水撃時の衝撃によって少しずつ削られていきます。その損傷が少なくなるということは、排水弁を増やした分、1つずつの排水弁を長持ちさせるということです。
今の6号機がメンテナンスフリー状態で連続運転している理由の1つがこれです。
2つ目は、ストローク幅を狭くできるという事です。排水弁1つあたりへの流水量が減るのですから、排水弁1つの時と同じくらいのピッチで水撃を発生させるには、ストローク幅を狭くすることになります。逆にいうと、ストローク幅が広いと排水弁が閉じてくれなくなります。
これによって更に水撃発生時の衝撃が和らぎます。
そして何よりもピストン運動の幅が狭くなり、排水弁の垂直運動にブレが生じてもその影響を受けづらくなります。
YouTubeで紹介している排水弁の自作方法では、全ネジのギザギザ部分をアルミパイプでカバーして、ガイドの穴が削れるのを防いでいます。しかし、6号機の排水弁の1つはこのカバーなしで2ヶ月間動き続けていました。ガイドの穴は多少削られ、垂直運動にブレが生じていましたが、ストローク幅が狭いことで、その影響を受けず、連続運転を続けてくれたのは、ダブル排水弁にしたおかげです。
どちらかの排水弁が止まってしまっても運転可能
排水弁が1つの時は、何らかの原因で止まってしまっているということがありました。しかし、手で排水弁を開けてやると何もなかったように連続運転を再開するということに出会したことは少なくありません。つまり、排水弁というものは、圧力の微妙な加減によって、思いがけないタイミングで止まってしまうということがあり得ると言えます。
しかし、ダブル排水弁にしてからは、両方の排水弁が止まってしまっているという場面に出会わすことがなくなりました。試しに片方を手動で停止させてみても、もう片方の水撃発生によって両方とも動き出すのです。これは両方が同時に止まるということでもない限り、偶然的な停止というものの可能性はかなり低くなっていると考えられます。
また、排水弁の片方だけが停止してしまっているという場面にも出会しました。その時は、止まっている方の排水弁だけが故障していましたので、修理してやると問題なく運転を再開しました。ただ、片方が止まってしまうようなことがあっても、ポンプとしては運転を続けてくれるので、100%ではないにせよ揚水が確保できるということになります。
水撃発生のタイミングはほぼ同時
6号機製作前は、2つの排水弁はどのように水撃を刻むのだろうと思っていましたが、実際にはほぼ同時に開閉しています。
そこで、2つのストローク幅を少し変えて運転してみましたが、ほぼ同時になるのは変わりませんでした。ストローク幅の狭い方が先に閉じますが、その時のポンプ内の圧力上昇によってもう一方もすぐに閉じます。
これは排水弁がたとえ3つや4つになっても同じことが起こると考えられます。
安定運転すると‥
排水弁がメンテナンスフリーになっていると、新しい問題が生じてきました。
それは、圧力室の空気量の問題です。圧力室の空気は高圧の為、少しずつ水の中に溶けて行きます。水は新しいものがどんどん供給されますが、新しい空気は入ってきません。
ピストン式の排水弁は構造上、負圧発生時に空気を吸い込んでも、揚水弁を通り抜けることなく再び排水弁から排気されます。これがスイング式だと、吸い込んだ空気は揚水弁を通過します。(その為、排水口を水中に沈めるようにしていました。)
ピストン式で安定運転したことが、新しい問題を生んでいました。
こちらについては、また新しい改善策を考えて、改良を加えていきたいと考えています。
こちらもまたYouTubeに上げていきますので、よろしくお願いします。